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旧帝・早慶に逆転合格したいのなら独学しかない。
偏差値40でも旧帝・早慶に合格できる方法を書いた。
10分で読んで下さい。
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物理に対して、あなたはどのような印象を抱いているだろうか?
- 計算式を書き殴る感じが格好いい!
- 世界の真理に近付けそう!
- 難しい定理がいっぱい出てくるんでしょ?
おおかた、このような印象だろう。初めはみんなわくわくして勉強する。
しかし、実際に勉強してみると、難解な定理や複雑な数式がいっぱい出てくる。そして、ほとんどの人は「分かんねえ!」と放り投げてしまう。
物理は大学受験の科目の中で、極めて異質だ。特に、初めて勉強する者にとって、最も敷居の高い科目だろう。
しかし、物理の根底にある考え方を理解してしまえば物理嫌いに陥ることはない。さらに上達も加速する。
ある程度物理を勉強した方で、物理の圧倒的強者になりたい方は下記事へ。
物理の正しいアプローチ
既知の現象をモデル化し、それを元に新しい現象を解明する学問。これが物理だ。
①既知の現象のモデル化→②立式→③計算→④新現象の解明
物理は、この4つのフェーズのもとに問題を解く。と言ってもよく分からないだろう。そこで具体的な問題を、4つのフェーズで考えてみよう。
物理の基本問題だ。
物体を投げる。最も飛距離が出るのは地面から何度で投げたときか?
物体の質量:m 重力加速度:g 初速:v
①既知の現象をモデル化するフェーズ
この問題をモデル化する。現れる条件は次の2つだ。
- 水平方向に、力はかからない
- 鉛直下方向に、mgの力がかかる
2つの条件のみに支配されるシンプルなモデルだと分かる。
②物理現象を理解して立式するフェーズ
ニュートンの運動方程式で立式する。
水平方向の加速度をa、鉛直上方向の加速度をbとしよう。
すると次の2式が成立する。
- ma=0
- mb=mg
③計算処理のフェーズ
時間をtとする。
水平方向の速度をu、位置をxとする。
鉛直方向の速度をw、位置をyとする。
②の数式を計算すると、次の6つの数式が得られる。(積分という操作を行った。初学者は今は気にしなくてよい)
まず、水平方向については次の3式が得られた。
- a=0・・・Ⅰ
- u=v・cosθ-gt・・・Ⅱ
- x=v・cosθ・t・・・Ⅲ
鉛直方向については次の3式が得られた。
- b=0・・・Ⅳ
- w=v・sinθ・・・Ⅴ
- y=v・sinθ・t-1/2・gt2・・・Ⅵ
「最も遠くに飛ばす角度」というのは、上の数式を使えば次のように言い換えられる。
「数式Ⅵで鉛直方向の位置yが0になるとき、数式Ⅲで水平方向の位置xが最大になる角度」
式Ⅵでy=0を代入すると、時間tは、t=0、t=2vsinθ/gと得られる。
t=0は投げ上げた瞬間の時間なので、着地した時間はt=2vsinθ/gの方だ。
これを式Ⅲに代入するとx = 2v2sinθcosθ/g = v2sin2θ/gとなる。
④新現象の理解のフェーズ
上の計算から、問題が解明できる。
xは角度θにだけ関係している。 x = v2sin2θ/g で変化するのはθだけだからだ。
sin2θが最大となるとき、xも最大になる。つまり、xが最大になる角度θは、45度であることが判明した。
このように、①既知の現象のモデル化→②立式→③計算→④新現象の解明の4フェーズを意識して勉強しよう。
物理の勉強のポイント
上の「物理の正しいアプローチ」を眺めると、物理では二つのフェーズが関門となることが分かるだろう。
- 物理現象を理解し立式するフェーズ
- 計算処理のフェーズ
この二つ。それぞれのフェーズを突破するコツを説明する。
物理現象を理解し立式するフェーズ
ニュートンやアインシュタインやガウスといった、偉大な物理学者達が創った公式を当てはめて立式する。
まず、対象の物体にどのような力がはたらいているか調べよう。先ほどと同じ問題で考える。
物体を投げる。最も飛距離が出るのは地面から何度で投げたときか?
物体の質量:m 重力加速度:g 初速:v
力は鉛直下向きに重力がかかっているだけだ。
次に立式だが、上で書いたように、ニュートンの運動方程式を用いて、次の2式が得られた。
- ma=0
- mb=mg
このニュートンの運動方程式を建てるところが、一つめの関門だ。この式は知らなければ絶対に立てることができない。
考えてどうこうなるものではない。
なぜ「ニュートンの運動方程式F=maが成立するのか」に悩む必要はないのだ。受験勉強の段階では「力Fは質量mと加速度aの積で成り立つのだ」と納得してしまおう。
このように、物理の1つ目の関門である「立式のフェーズ」は、公式を当てはめるだけだ。ここは考えるべきところではない。
計算処理のフェーズ
計算処理が二つ目の関門だ。
計算処理は物理の本質ではない。しかし、新しい現象を解明する(問題を解く)には、この計算処理のフェーズを突破する必要がある。
物理では、計算処理のフェーズに戸惑う方は大勢いる。
僕も、「なんでそこに代入するの?」と戸惑うことが何度もあった。
しかし、今では当然のように適切な計算を行える。それはなぜか。物理の計算はワンパターンであることが多いからだ。
問題を理解していく内に、自然にできるようになるものである。戸惑うのは始めだけだ。少し耐えれば、計算パターンはすぐ頭に入る。
解説を読んでいるときなどに、複雑な計算に遭遇しても、物理を投げ出してはいけない。「そういうものだ」と割り切って、始めは読み飛ばせばいい。
物理の勉強法まとめ
物理の勉強は、初めてだととても難しく感じる。それはあなたがアホだからではない。誰しもが経験する当然のことなのだ。
物理は「はじめは分からないのは当たり前」という姿勢で勉強することが大切だ。
一つ目の関門は「現象を理解し立式するフェーズ」だった。このフェーズはクリアできる方が多い。
脱落者が続出するのは2つ目の関門「計算処理のフェーズ」だ。しかし、計算処理のフェーズは実はワンパターンで、勉強している内に自然に身につくものだと説明した。
もう物理に恐れる必要はない。
物理のおすすめ参考書~基礎編~
以下の方におすすめの参考書を紹介する。
- 物理をはじめて勉強する方
- 物理が苦手な方
- 日東駒専・MARCH・中堅国公立を志望している方
おすすめの参考書は以下のものだ。
ちなみに、僕が初めて物理を勉強するのに使った参考書は明解解法講座である。
他の科目の勉強法については目次より。
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